2012.01.18.水曜、晴れ、

べンチョコ たいりくばらたなごのこったい。
おしみやさんという公園がありました。そこには池があって丸いアーチ状になった太鼓橋がかかっていました。砂をまいたような急坂を上るのが怖くて怖くてよく夢に出てくる怖い橋でした。
生まれて初めての釣りでした。覚えていませんがそこいらの竹で作って糸をしばりつけただけのさおだったのでしょう。つりにもあきてさおを上げると小さな魚がかかっていたんです。それがベンチョコという5センチぐらいの川魚だったんです。ぼくにとってのビギナーズラックだったんです。ベンチョコは七色に光る綺麗な魚です。

その魚を針につけたまま公園から家まで泥だらけにしてかえったのを覚えています。
その頃の僕達のはきものが何だったかは覚えていません。きっとはだしだったんでしょう。そういえば遊びつかれて家に帰ると台所に腰掛けてバケツにお湯をくんでよく雑巾で洗ってもらったものです。
小さな旅籠に泊まるときにわらじ「靴」を脱いで桶に汲んだお湯で旅の汚れを落としてもらった時の心地よさ、これまた格別。思い出します。いまどきこんな事をしてくれる女将は居ないだろうね。